[ドラマ]オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム-シーズン3~4

Filed under: ヒューマンドラマ — 5:56 PM 2021/09/08

原題:Muhteşem Yüzyıl
出演:ハリット・エルゲンチュ、ヴァーヒデ・ペルチン(メルイェム・ウゼルリ)、メフメト・ギュンシュル、ペリン・カラハン、他多数
製作国:トルコ
放送開始:2011年~


※映画レビューサイトですが、海外ドラマの感想も時々書きます。ネタバレあり注意。


おすすめ度:

オスマン帝国の最盛期、第10代皇帝スレイマンの時代。トプカプ宮殿を中心舞台に、皇帝家族やハレムの人々を描いた作品。
シーズン1~2の感想については、こちら
ここではシーズン3~4の見どころや気になった点を書いてみます。

母后ハフサが亡くなり、後宮のトップに上り詰めた皇帝妃ヒュッレムが、自分の息子を玉座に就かせるべく奮闘が始まる。
シーズン3から4にかけては徐々に、ストーリーの中心が皇子・皇女たちとその周辺を取り巻く人々にシフトしていく。

特筆すべきは、やはり5人の若き皇子たちでしょう。
子役の頃もみんな可愛かったけど、青年役の彼らはそれぞれに個性があっていい。

ムスタファ皇子役を演じたMehmet Günsür、調べてみたところ実は年齢が結構いってて、母親役のマヒデブラン演じる女優さんよりもだいぶ年上だっという衝撃。トルコ版の童顔ってこういう顔なのかな。
メフメト皇子役を演じたGürbey İleriはシュッとした顔立ちで、特別演技が上手とかは思わなかったけれど、真面目で正義感の強いメフメト役にはピッタリ。それはないよ…って殺され方で気の毒だった。
セリム皇子役を演じたEngin Öztürkは役のせいで大嫌いだけど(笑)、赤毛&青目が印象的な俳優さん。セリムの子供時代を演じた子と目の色が変わってるような気がするけれど、そこは大雑把なトルコ。酒が止められない放蕩な皇子、歴史的にもダメ皇帝と語り継がれ、ドラマの中でも視聴者をイライラさせたセリム。嫌われ役を演じるって大変よね。
バヤズィト皇子役を演じたAras Bulut İynemliは、レオナルド・ディカプリオと同じタイプ、いわゆる「雰囲気イケメン」です。すごい顔が整ってるわけじゃないけど、雰囲気がかっこいい雰囲気イケメン。役柄的にも俳優さんとしても、5人の皇子の中では一番好き。
ジハンギル皇子役を演じたTolga Sarıtaşは、体に障害を持つ博識で穏やかな皇子を好演。死に際の演技の迫力はすごかった。

シーズン4の開始と同時にヒュッレム役がMeryem UzerliからVahide Perçinに変わるというサプライズがあり、変更後の何話かは激しい違和感があったけれど、やはりそこは大女優。晩年のヒュッレムは彼女で正解、というぐらいのハマリ役でした。

ところで、2010年に日本で放送された松雪泰子さんと芦田愛菜ちゃん主演の大ヒットドラマ「Mother」。
このドラマのトルコ版があります。⇒ トルコ版Mother
オスマン帝国外伝の出演者の多くが、トルコ版Motherにも出ています。
晩年のヒュッレムを演じたVahide Perçinと、皇帝の寵愛を受けた側女フィルーゼ役を演じたCansu Dereは、Motherでは母娘役で共演。
ムスタファの娘を演じたAlize GördümもMotherに出演していて、ちなみこの人はVahide Perçinの実の娘で、2人はオスマン帝国外伝でもMotherでも共演してます。
また、シーズン4で皇帝の小姓頭フェルハト役を演じたŞafak Başkayaは、Motherではタヒル役で出演。
Mother以外にも、オスマン帝国外伝の出演者はトルコの他ドラマ等で活躍されてる人が多いです。

全体の感想としては、オスマン帝国外伝は超面白い。
人間の崇高な面、醜い面、それぞれの人物の人生の起承転結がよく描かれている。
ドラマなので史実と違うことも多くあると思うけれど、オスマン帝国の最盛期、トプカプ宮殿の様子を妄想できるので楽しい。
あとはやっぱり俳優陣がみんな魅力的というのが、長いドラマでも見続けたくなる最大の理由。

このドラマを見て、トルコの都市の名前をだいぶ覚えました。
ゆかりの地を巡る旅などもしてみたいなと思ったり。
この時代に活躍した天才建築家、ミマール・スィナンが建てた皇族にまつわるモスクも全部見てみたいです。

このドラマの全シーズンは、Huluで観ることができます。
オスマン帝国外伝-愛と欲望のハレム

[ドラマ]オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム-シーズン1~2

Filed under: ヒューマンドラマ — 1:37 AM 2021/07/26

原題:Muhteşem Yüzyıl
出演:ハリット・エルゲンチュ、メルイェム・ウゼルリ、オカン・ヤラブク、ネバハット・チェフレ、セルマ・エルゲチュ、他多数
製作国:トルコ
放送開始:2011年~


※映画レビューサイトですが、海外ドラマの感想も時々書きます。ネタバレあり注意。


おすすめ度:

オスマン帝国の最盛期、第10代皇帝スレイマンの時代。トプカプ宮殿を中心舞台に、皇帝家族やハレムの人々を描いた作品。
世界約90か国で放送され、約8億人が視聴したとされる大大大人気のトルコドラマ。
シーズン1~4まであり、日本では現在「hulu」で全シーズン配信中。
シーズン1が48話、シーズン2が79話、シーズン3が92話、シーズン4が93話とたっぷりあり、あらすじは書ききれないので、興味があればHuluのサイトでどうぞ。

⇒ huluでシーズン1から視聴可能!-オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム


突っ込みどころが満載のトルコドラマ。出演者はトルコの他ドラマでも活躍する豪華な顔ぶれ。
まずはシーズン1~2について、見どころや気になった点をかい摘んでご紹介。

見どころは何といってもハレムで暮らす美女たち。皇女や側女、女だらけの後宮が舞台です。
オスマン帝国の一番華やかな時代の現イスタンブールが舞台ということもあり、豪華な宮殿や宝飾品、女性たちのエキゾチックな衣装など、とにかく素敵。

史実では、オスマン帝国の10代皇帝スレイマンは、軍事的な成功を多くおさめ、法の基盤を確立した実力者。
一方で、詩を書いたり宝飾品を作ったりと、芸術の才能もあったらしい。壮麗帝と呼ばれている。
ドラマでは女性関係が強調されているけれど、実際のスレイマンは遠征を数多くして領土を拡大していった皇帝で、ドラマ内でのスレイマンの描き方に対し、トルコ国内では当初かなりの反発もあったらしい。
でも、戦争シーンばかりじゃドラマとして面白くないからねぇ。

「ハーレム」って聞くと日本では何となくエロいイメージを想像する人が多いと思うけど、このドラマではそういったシーンはありません。イスラムの国のドラマなので。
浴場でタオル一枚巻いた若い女の子たちが髪をなでるように洗ってるシーンはよく出ますが、その程度。

実際にトルコを旅行して、トプカプ宮殿やモスクなどを見学した人であれば、イメージがしやすくより楽しめる。
トルコに行ったことない人は、多分このドラマを見てトルコに行きたくなると思うし、ドラマを見てから行ったほうが絶対に楽しめると思う。

スレイマン役のハリット・エルゲンチュは声がいい!ハゲててもセクシー。
スレイマンは「ムヒッビー(恋する者)」という名前で詩も多く残しているけれど、ドラマ内でもちょっと恥ずかしいポエムをあのイイ声で詠んでいます。
シーズン1~3のヒュッレム妃役メルイェム・ウゼルリは、可愛く見える時とぶさく見える時の両方があって、顔演技に幅があるところが好き。奴隷から皇帝夫人にまでのし上がった強さ、したたかさ、そして美貌(史実上はそれほど美人ではなかったようだけど…)という点でハマリ役。
スレイマンの母后役のネバハット・チェフレは、トルコ版デヴィ夫人。年齢を重ねても美と健康を保っている様子。
皇帝の片腕イブラヒム役のオカン・ヤラブクもかなりの演技派。顔に合わない高い声がどうにも気になってしまうが。役柄的にはシーズン1は好印象で見ていたけれど、シーズン2以降はどんどん憎らしくなっていきます。
皇女ハティジェ役のセルマ・エルゲチュは、長身でモデルの経験もある教養人らしい。何カ国語も話せるとか。
実生活でもドラマの中でも「美貌」と言われているが、激怒した時の顔はチャッキーみたいで怖いです。
上記以外にも個性的な出演者が多く、人でかなり楽しめる。個人的にはマルコチョール・バリ・ベイが好きです。

シーズン1では奴隷として宮殿に連れてこられたヒュッレムが皇帝の寵愛を受け、周囲と対立しながらも強くのし上がっていく姿が中心に描かれています。
シーズン2では皇子たちを含めた人間関係、後宮で起こる様々な事件、嘘や裏切り、そしてスレイマンの新たな女性関係など、さらにドロドロした展開になっていきます。
シーズン2の最後でヒュッレムは後宮の支配者となり、いったんストーリーとしては区切りがつくので、長すぎて疲れる!と思ったらここで休憩してください(笑)

とにかく長い長いドラマで、しかも一度見始めると続きが気になって仕方ないので、暇な人にオススメです。

ビフォア・ミッドナイト

Filed under: 恋愛・ラブコメ — タグ: , — 5:30 PM 2015/02/20

原題:BEFORE MIDNIGHT
監督:リチャード・リンクレイター
出演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー
製作:2013年米

ビフォア・ミッドナイト [DVD]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント (2015-02-04)
売り上げランキング: 337

9年ぶりにパリでの再会を果たした2人のその後。
時はさらに9年経ち、ジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌ(ジュリー・デルピー)は、双子の子供たちと共にギリシャで6週間の休暇を過ごしていた。
最初の出会いから18年、いまや生活を共にし、仕事と育児に追われる2人。
久しぶりに2人きりのロマンチックな夜を過ごす予定も、些細なことから口論になってしまい・・・。

おすすめ度:

余韻を残す終わりだった2作目「ビフォア・サンセット」から、また9年が経っています。
結ばれることはないと思っていた2人の間には、まさかの子供まで。

40代になった2人は、日々の生活に疲れて、若い頃のパッションはやや失いながらも、あの果てしなく続くテンポの良い会話は健在。
風光明媚なギリシャの町を歩きながら、とにかくよく喋る。
さっきまでたわいもない話で盛り上がっていたのに、なぜか喧嘩がはじまったり。
理論派で愛情深いアメリカ人男と、行動力のある感情派のフランス人女が一緒に暮らすと、こんな風になるということ。

このシリーズは、ほぼ2人の会話だけで成り立っています。
1作目:恋人までの距離(ディスタンス)
2作目:ビフォア・サンセット

今度どうなるか分からない2人の不安定な関係、切なさといったものは今作にはなく、家庭の問題や夫婦の間に生じる亀裂といった、よくありがちな夫婦の物語に傾いていましたね。
前作が傑作だっただけに、どうかな・・・と思うところはあったけれど。
人ってこうして年を取っていくんだね、って向き合えた映画。

ともあれ、2人のその後がまた観れたのは、嬉しかったです。
また続きがあるのかな?

>> イーサン・ホーク出演映画をみる